2005年12月号
2005年も後わずかです
 いやはや、世のなか姉歯マンション事件でざわついています。テレビに出てくる関係者のふてぶてしいというか、オトボケというか、その態度にあきれています。時代劇に良く出てくる悪代官と悪徳商人と全く同じで、「越後屋、お前は悪よの〜」「いえいえ、お代官さまほどではありません」「ハッハッハッハ〜」というシ−ンが目に浮かびます。早く大岡越前か遠山の金さんに出てきてもらいたいものです。
 最近の医療関係の分野にも同じような風潮があるような気がします。病院やクリニックを医師でない人や全く異業種の企業が経営できるようになったのです。(建築許可を民間で出せるようになったのと同じですね。)そこで美容外科なら儲かるのではないかとクリニックを開院し、医師を院長に雇って診療させる企業が多くなりました。病院やクリニックは必ず責任者として医師を院長としておかなければなりません。その院長はいくら雇われ院長でも医療事故はもちろん院内のできごとは全て責任を取らなければなりません。責任が重くても毎月の給料は同じ、儲けは経営者が持って行ってしまいます。医療事故を起こすと院長が訴えられます。しかし院長は給料でやとわれているだけで、賠償するお金などありません。お金を持って行ってしこたまため込んでいる経営者は「自分には責任はない、院長が責任を取れ」といいます。実に醜い争いが展開され、迷惑を被るのは患者さんです。(これって姉歯事件と似ていませんか?)
 姉歯マンション事件は入居者の命を犠牲にしてまでも金儲けをしようと企んだ人間が沢山集まってしまいましたが、少なくとも今までは医療関係では患者さんの命を犠牲にしてまで金を儲けようという人間はいなかったはずです。一部、金儲けだけを企む美容外科の医師なり、経営者なりがいましたがそのような美容外科クリニックは今や衰退の一歩をたどっています。それは医療、即ち人の命を金儲けの対象にしてはいけないということをあえてしたからなのです。最初から金を儲けようとして医療に手を出して成功した人はいません。医者で金持ちに見える人もいるかもしれませんが、その人たちは患者さんのためになる医療をおこなって、その結果としてある程度の金が入ったのです。そのためにはその医師はなみなみならぬ努力をしているはずです。努力もしないで成功するはずはありません。
 どんな職種でも姉歯マンションのようなことは起こりうるのです。少々酷ですが、「そんなマンションを買った方が悪い」という意見もあります。美容外科もそうです。「そんなクリニックで手術をうけたのが悪い」といって他院で失敗した症例は手を出しません。それは治すのが非常に難しいのと、良い結果が得られにくいからなのです。手を出した瞬間から責任は移転します。美容外科クリニックを選ぶまではあなたの責任です。
 私のクリニックはどうでしょう。開設者は私、院長は私、全ての責任を取るのは私。何も言い訳できません。だから、絶対に医療事故のないように日々の診療に注意を払い、手術の腕をみがくことを忘れないように努力が必要なのです。
美容外科は立派な医療です。宣伝ではなく、技術が大事なのです。
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