2007年6月号
コムスン事件について
 いよいよコムスンの介護事業が事件として浮上してきました。コムスンは日本政府が医療費増大の解消策として介護事業を押し進める方針を決めるか決めないかという初期段階でいち早く介護施設コムスンというものの宣伝を始めていた会社です。私は当初よりコムスンという会社は、役人からの情報を得て「官から民に金が流れる事業だ。一度認可を取ってしまえば後は厳しくないからやり放題やっても大丈夫だ。官僚の天下りを一人くらい受け入れておけば役所は文句など言っては来ないだろう。これは儲かる。一儲けできるぞ。」とふんでどこよりも先に介護事業参入を決めたのだろうと予想していました。
 皆さんはテレビなどの宣伝を見て何を感じますか。私は宣伝を頻回にハデにやっている企業は「大変だな」「なにか変だぞ」「どこかで無理をしているんだな」「この製品は決して宣伝ほど良くはないんだな」「この会社がもし業績を上げているとしたら、その陰で泣いている人が沢山いるな」などと疑ってかかるのです。ノバもそうですし、もう一つ気になっているのは、今宣伝をハデにやっている保険会社です。きっと近い将来同じようになるのではないかと危惧しています。そこで被害に遇うのは一般人で、結局は大損して泣きを見るのは宣伝にだまされる一般人なのです。
 宣伝には莫大な金がかかるのです。私もバブルの時は宣伝にかなりの金をかけました。まさかという大きい金額です。そして宣伝をすれば患者さんが沢山来て儲かった気がしますが、月末になると莫大な広告宣伝費が出ていって手元には何も残らなっかたのです。まるで広告会社のために一所懸命働いているようでした。宣伝をやめるか、来た患者さんから宣伝費の分も含めてボッタクルしかありません。そこで吉沢クリニックは宣伝をやめました。だからこそ今、自分に納得できる美容医療を営むことができているのだろうと思っています。
どんな企業でも収入と支出とのバランスを取りながら広告宣伝費をいくら使えるかということを考えます。ところが最初から金儲けだけを考える企業は、少しでも多くの金を短期間に集める為の手段として滅茶苦茶に広告宣伝行うのです。そして金が集まったら即倒産あるいは入って来る金が少なくなり出ていく金が多くなる時になったら倒産させます。その前にガッポリ稼いだ金は勿論他へ移してあるので大丈夫。ということなのです。
 和歌山県知事がコムスンに対しいみじくも「福祉事業で金儲けをしようとしてはいけない」と言っていましたが、私は福祉事業と同様医療事業も金儲けの材料にしてはいけないと思っています。良い医療と経済は反比例するのです。良い医療をしようとすれば余計お金がかかるのです。国の経済が困窮する前は医療費の赤字は税金で補っていました。だから国民も良い医療を受けられたのです。今は国の経済状況悪化で医療費削減の時代です。そんな中で広告宣伝などとてもできません。福祉事業だって同じ状況のはずです。なのになぜコムスンだけがハデに宣伝できたのでしょうか。宣伝だけして福祉の中身はカラだったからできたのです。少なくとも医療、福祉を施す側としては人に対する愛、弱者に対する慈悲の心を持たないで、金儲けだけを目的とする人間が福祉、医療に携わるべきではないと思います。
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