私は芸能界に疎いので倖田くみという人がどんな人か良く知らないのですが、彼女が「35歳を過ぎると羊水が腐る」といったことが非難の対象になっていますね。私も「若いときに結婚をして中々子供が授からないで悩んでいる女性に対して」は大変失礼な発言だと思います。しかし私はこの発言にはある種の警告の意味が含まれており、全くデタラメな発言とは言い切れないのではないかとも思っているのです。 皆さんご存知とは思いますが、問題の「羊水」とはお母さんが妊娠をして、お母さんの子宮の中で大きくなって10月10日で生まれるまで、赤ちゃんは子宮の中の水に浮かびながら成長するのです、これが羊水です。だから羊水は赤ちゃんにとって命の水なのです。赤ちゃんにとって命の水は生まれるまで汚いよりきれいであって欲しいのです。しかし事実お産の時難産で子宮の中で赤ちゃんが苦しむと羊水はにごります。一般的に若いときにお産したほうがお産も軽いので羊水もにごらないで元気で丈夫な赤ちゃんが生まれます。倖田くみ氏がそんなことを知ってあの発言をしたかどうかはわかりませんが「みんな、お産をするなら若いうちに産んでおいたほうが母子共にいいんだぜ」と云いたかったのではないかと、私は勝手に解釈しています。 私が産婦人科医だった30年前と今とではすっかり世相も変わりました。当時は30歳以上で初めてお産する人は高齢出産といって医師も緊張して出産に立会いましたが,今や35才や40才での初産はめずらしくもありません。ところが内容は全く違います。30年前は20歳代で結婚したけど、30才すぎてやっと妊娠できたという人が多かったのです。そのような人達に羊水が腐るなどと言ったら失礼です。しかし今は結婚年齢が遅く、30才過ぎてやっと結婚できたというのが多いのです。「仕事が面白くて結婚が遅くなってしまった」などと気の利いたようなことをいう女性が多いけど、「若いときは青春を楽しまなきゃ」と遊び回っていたのが実情という人も多いようです。やっと結婚できたとおもったら「二人の生活を楽しまなきゃ」てな具合でどんどん初産年齢が遅くなって、昔で言う高齢出産の頃になってやっと赤ちゃんを産むというのが多いのです。 そもそも女性の生理として20才代で最初のお産をするのが理想的です。お母さんの身体はお産に適した若い肉体で赤ちゃんに負担なくお産ができ、赤ちゃんも丈夫で頭も良いはずです。40才近い女性がいくら精神年齢が幼くても肉体的には老化しています。おなかの赤ちゃんの成長にも影響があります。初めての出産ですからお産するのも大変です。お産時の赤ちゃんへの負担も大きくなるでしょうし、その後もいろいろと面倒なことがあるでしょう。 ちなみに私はお母さんの年齢が若い時の子供の方が丈夫で頭のよい子が生まれると信じているのです。私事で恐縮ですが私はおふくろが42才の時の子、長女はおふくろが18才の時の子です。長女の方がよほど頭は良いし、丈夫なのです。 |