| 2004年5月15日号 | ||
| 多発する医療事故! | ||
| 今、真の意味での「医療の質」が問われています | ||
| それは美容外科にも言える事です | ||
| 最近医療事故の話題に事欠かない日は無いぐらい医療事故が多発している。毎日、白衣を着た数人の医師が深々と頭を下げている場面がテレビで映し出されている。医療の一端を担うものとして大変残念な事である。 医療事故の原因として色々なことが考えられるが、最も多いのはいわゆる「うっかりミス」であり、それが重大事故につながっている。患者さんにとってみれば、たかがうっかりミスで死亡したり植物人間になったりしたのでは納得いかない。根底にはうっかりミスではすまされない、医師の教育、経済、医療制度など日本の医療界の色々な根深い問題点もあるのだ。 そんな「うっかりミス」を避けるために吉沢クリニックでは、雑用に至るまで私自身がなるべく全てのことに目を届かせ、些細なことでもできる限り自分で行なってきた。それが開院以来無事故で運営されてきた理由だとも自負している。しかしその分、規模を小さくし、患者数も少なくせざるを得ない事も事実だ。まあ私の性格からしてもチェーン展開などしたら、雇った医師が「自分の目が届かないところで何をしているか」と四六時中心配になって、とっくに胃潰瘍になっていただろう。それを考えたら今のところは、一人一人の患者さんの相談を丁寧に聞き、診察・手術・アフターケアーをしっかり仕上げて、患者さんが喜ぶ顔をみて自己満足しているだけのこじんまりしたクリニックが、自分には一番性に合っているのかもなぁ・・・とも思う。 先日、テレビで美容外科を名乗るAクリニックの事が「恐怖の美容外科・・・」という大変恐ろしい題名で放送された。院長が「Y医師」と「Y」という字が使われているので、吉沢の「Y」と間違われたらいやだなぁなどと思いながら、ヤジウマ気分で見てしまった。何とも恐ろしい診療内容というよりも経営内容で、とても医療とは言いえないことが実際に行われているのを知って呆れた。以前からそのAクリニックで実際被害に合った患者さん達が、術後私のところにも相談に来るので実態はうすうすわかっていたのだが、あの放映をみて改めて驚いてしまった。「美容外科のデタラメ宣伝がなぜ公然と許されているのか?」「医療技術が未熟でも宣伝さえ沢山すれば患者さんが沢山集まる。そして犠牲者が出る。なぜこんなことが許されるのだろうか?」いや許されるはずはない。 Aクリニックの事故放映でもわかるように、美容外科での医療事故で最も多い原因は麻酔なのです。麻酔といっても本来の学術的理論に基づいた麻酔ではなく、麻酔とはいえないようなただ眠らせるだけの麻酔もどき≠フ麻酔が一番危険なのです。この麻酔もどき≠ヘほとんどの場合静脈に注射をして眠らせて行います。そして手術中にノドに痰などがつまっても医者は気づかず、ようやく気がついた時には手遅れとなり、その結果が植物人間です。 あなたも「眠っている内に手術をやって」などといってはいけません。麻酔もどき≠フ麻酔しかできないような、麻酔のことを良く知らない医師に限って安易に眠らせる、そして事件が起きるのです。そしてその医者は事件が起きた時の対処法までは知らないから事故になってしまうのです。反対に事件が起きたときの対処法を知っている医師は、麻酔を良く知っている医師なので簡単に静脈麻酔は使わないから事件が起きにくいのです。 あの放映以来、他院でひどい手術を受けた患者さんの相談電話が急増しています。手術直後の腫れている状態で相談されてもどうしようもありません。少なくとも、自分は命があるだけ運が良かったと思って、腫れが引くのを待つしかないのです。そのクリニックと医師を選んだのは自分なのですからね。 最後になりますが、もしあなたが美容外科手術を希望していて、Aクリニックみたいなところにはかかりたくないと思うなら、「沢山宣伝をしていて有名だから」とか「大手だから」といった安易な判断をせず、自分で色々なクリニックを訪れ、自分の執刀医の診察を受けましょう。あなた自身が医師をよく観察し「この医師ならば自分の体をまかせられる」という見極めをするぐらいの余裕を持ってください。それが手術を受けた後に後悔しない最も良い「クリニック(医師)選び」の方法なのです。宣伝をしなくても患者さんが沢山来るクリニックもあるのですよ。 | ||
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